能率手当(能率給)とは
能率手当(能率給)とは、一定時間内の作業量や、出来高に応じて支給される手当のこと。「業績手当」「生産手当」などとも呼ばれる。生産能率向上を目的として導入される。
能率手当の仕組みは企業によって違い、一定の作業量などの目標がクリアされたら一定額が支給されるケースと、達成された作業量または出来高に応じて支給額が違うケースがある。また、個人的な能率に対して支給されるケースと、部署などのグループごとの能率に対して支給されるケースがある。
能率手当を設計するとき、時間外勤務手当とのバランスが課題となることがある。たくさん残業すればそのぶん作業量は増えるが、これでは仕事の効率が良いとはいえない。とはいえ、能率手当と時間外手当は互いに控除されるべきではない。単に作業量や出来高に対して支給するのではなく、正しく能率を評価するための制度設計が求められる。
能力給との違い
能率給と似た言葉に、能力給がある。能力給とは、労働者の能力の度合いに応じて決められる賃金のことで、評価の対象には職務遂行能力のほか、一般的な人間的能力も含まれる。
能率給は出来高など客観的な指標となる数字を元に給与が決まるが、能力給は業務遂行に必要な知識、スキル、人格などを評価された上で給与が決まる。よって評価基準があいまいだと、社員が不満を持ち、モチベーションの低下につながるなどデメリットが生じる。能力給を運用する際には、明確な評価基準を設けることが重要になる。
[最終更新日]2023/02/16
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