雇用保険とは
雇用保険とは、生活や雇用の安定と就職促進のため、失業等に対して給付を行ったり職業訓練を補助したりする制度のこと。雇用保険の二本柱は「失業等給付」「雇用保険二事業」である。
失業等給付としてよく知られているのが、労働者が失業した場合の基本手当だ。一般的に失業手当と呼ばれ、離職前賃金の50%から80%を、年齢や被保険者期間、離職理由に応じて90日から330日の給付日数の間、失業認定を受けた日について支給される。
失業等給付には、厚生労働大臣の指定する教育訓練を受けるときに訓練費用の一定割合を支給する教育訓練給付、60歳到達時点の賃金から低下分の一定割合を支給する高年齢雇用継続給付、介護休業に対して賃金の67%を支給する介護休業給付などが含まれる。
育児休業給付もまた失業等給付の1つだ。育児休業給付は、産前産後休暇や育児休暇を取得した場合に賃金の何割かを支給するもので、原則として子が1歳になるまでの間、休業開始から通算180日までは賃金の67%、180日経過後は50%が支給される。
雇用保険二事業とは、雇用安定事業と能力開発事業の2つだ。雇用調整助成金や人材開発支援助成金など、企業に対して助成金を支給することで間接的に労働者を支える。
事業主が行わなければならない雇用保険の手続き
雇用保険は全ての事業主が加入しなければならない。労働者を初めて雇い入れることになった場合は、事業所を管轄するハローワークに「事業所設置届」や「雇用保険被保険者資格取得届」を提出する。
なお、労働者を雇い入れるごとに、ハローワークに「雇用保険被保険者資格取得届」を提出しなければならない。ただし、1週間の所定労働時間が20時間未満だったり、継続して31日以上雇用されることが見込まれなかったりする場合は、雇用保険の適用除外になる。
労働者が離職した場合は、ハローワークに「雇用保険被保険者資格喪失届」と「離職証明書」を提出する。なお、事業所の名称や所在地が変更になった場合にも手続きが必要だ。
[最終更新日]2024/08/29
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