裁判員休暇

【読み】さいばんいんきゅうか

裁判員休暇とは

裁判員休暇とは、裁判員等に選ばれた場合に取得できる休暇のこと。労働基準法により認められた休暇だが、有給か無給かは各企業の任意による。しかし仕事上の不安を抱えることなく裁判員という公務を遂行するためにも、裁判員休暇制度を導入することが法務省により推奨されている。

一方で裁判員休暇を有給とすると、裁判員としての日当も受け取ることから、報酬の二重取りになるのではという疑問が生じることもありうる。しかし法務省は、日当と給与の両方を受け取ることは問題ないとしている。裁判員の日当は、公務の遂行に対する報酬ではなく、遂行することにより被った損失(保育料、その他裁判所に行くために要した諸雑費等)を補填するためのものだからだ。

裁判員休暇制度の導入事例

ユニ・チャーム株式会社
社員が裁判員に選任されたとき、職場の理解と協力を得て積極的に参加できる環境をと裁判員休暇を導入した。特別有給休暇扱いにしたため、職場の上司も後押ししやすい。休暇日数に枠は設けず、必要な日数だけ取得できるようにしている。

参考:骨髄ドナー休暇、 裁判員休暇、 積立保存休暇 震災特例措置

株式会社サタケ
2009年4月から有給の「裁判員特別休暇」を導入し、広島地裁から「裁判員制度について従業員に説明を」との要請もあり、従業員向けに4回の説明会を行った。従業員がこの特別休暇を取得した例は1件にとどまるが、裁判に出席するとなれば1ヶ月、約10回の裁判に出席することとなる。この制度は必ず導入すべきと判断し、運用している。

参考:障がい者通院休暇 / 裁判員特別休暇 / ストック有給休暇

リンテック株式会社
2010年4月より裁判員休暇をスタート。裁判員候補者となり、通知を受けたときに裁判所へ出頭するための休暇が付与される。さらに裁判員に選出され、裁判に参加する場合には、必要日数が付与される。日常とは異なる経験からくる心身的な疲労を考慮して、半休などにはせず1日単位の休暇取得としている。

参考:保存休暇、 裁判員休暇、 社会貢献休暇


[最終更新日]2023/03/30

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