教育訓練休暇とは
教育訓練休暇とは、事業主以外が実施する教育訓練や検定、キャリアコンサルティングを受けるために必要な休暇のこと。OJTや業務命令で受講させる訓練や検定は対象にならない。
教育訓練休暇を導入し訓練を実施した事業主は、要件や期間により人事開発支援助成金を受け取ることができる。これにより導入経費や訓練休暇中の賃金の一部が助成される。
教育訓練休暇が数日間の場合は、教育訓練休暇制度と呼ばれる。この場合、有給の教育訓練休暇を付与する制度であることが必要となる。
一方、教育訓練休暇が数ヶ月にわたる場合は、長期教育訓練休暇制度と呼ばれる。最低でも30日以上の休暇を付与する制度であることが必要となる。
教育訓練休暇制度の解説
教育訓練休暇制度として認められるにはいくつかの要件があり、また期間等によって助成額も違う。制度の概要を解説する。
休暇の対象となる教育訓練
休暇の対象となるのは、業務命令で受講させるもの以外の検定、教育訓練、キャリアコンサルティングとなる。ただし業務に関連し、従業員のキャリアアップに貢献するものでなければならない。また、研究会や座談会、学会、研究発表会などは対象にならない。
また、所定休暇日に受講するものも対象に値しない。休暇日を振り替えたとしても対象にならない。
助成額
訓練休暇が数日間である教育訓練休暇制度の場合、助成額は30万円となる。ただし一定の生産性要件を満たす場合は36万円が支給される。
教育訓練休暇制度の生産性要件は、「3年度前に比べて生産性が6%以上伸びていること」あるいは「その3年度前に比べて生産性が1%以上6%未満伸びており、かつ金融機関から一定の事業性評価を得ていること」。
生産性は次の計算式によって計算される。
付加価値(営業利益+人件費+減価償却費+動産・不動産賃借料+租税公課)
雇用保険被保険者数
なお、休暇が30日以上にわたる長期教育訓練休暇制度においては、賃金助成が1日一人あたり6,000円、経費助成が20万円となる。一定の生産性要件を満たす場合は、賃金助成が7,200円、経費助成は24万円となる。
長期教育訓練休暇制度の生産性要件は、被保険者の休暇取得日が属する会計年度の前年度の生産性と、その3年度後の会計年度の生産性を比べて、6%以上伸びていること。
助成金の対象となる教育訓練休暇制度の要件
休暇が数日間である教育訓練休暇制度の場合、主な要件は、3年間に5日以上の取得が可能な制度であること、全ての保険者に付与するものであること、雇用する被保険者数が100人未満の場合は1人以上、100人以上の企業は5人以上に、3年間に5日以上教育訓練休暇を取得させることなどがある。
なお、制度導入・適用計画期間の初日から1年ごとに1人以上の利用者がいなければならない。
休暇が30日以上にわたる長期教育訓練休暇制度の場合、主な要件は、休暇取得日から1年の間に30日以上の休暇取得が可能であること、日単位での取得のみとすることなどがある。
なお、10日以上連続して取得する必要があり、そのうち1回は必ず30日以上連続して取得しなければならない。
手続きの流れ
教育訓練休暇制度の導入から助成金申請までの流れは以下の通り。
1.制度導入・適用計画の作成と提出
導入期間の初日から起算して、6ヶ月前から1ヶ月前までに管轄の都道府県労働局へ提出する。
2.制度導入および周知
就業規則や労働協約に規定したうえで、施行日までに労働者へ制度ができたことを周知する。就業規則に規定した場合は、規定した制度施行日までに労働基準局へ就業規則を届け出る。
3.制度導入と訓練の実施
被保険者へ教育訓練休暇を付与する。
4.支給申請書の提出
所定の期日までに支給申請書などを管轄の都道府県労働局へ提出する。教育訓練休暇制度の支給申請期間は、制度導入・適用計画期間終了日(制度導入日から3年)の翌日から2ヶ月以内。長期教育訓練休暇制度の支給申請期間は、制度導入・適用計画期間(制度導入日から3年)内かつ被保険者の休暇取得開始日より1年以内で、休暇最終取得日の翌日から2ヶ月以内。
[最終更新日]2023/04/27

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