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残業文化の色濃い日本の生産性をアップさせるため、今、「時間コスト」の意識を変えるべきだという議論が高まっています。
業務効率改善のための「時間コスト」意識の変え方についてお伝えしましょう。徹夜で仕事を仕上げる精神性は、もう古いですよ!
時間は限られたリソース
同じ成果が得られたとして、2時間かけてやった仕事と、1時間で終わらせた仕事、あなたが上司だとしたら、どちらを評価するでしょうか。「同じ成果なら、同様に評価する」という人がほとんどかもしれません。
しかし、時間もコストの一部と捉えれば、より短い時間で同じ成果を上げられた人を評価するべきです。効率性が叫ばれるこの時代で、時間という限られたリソースをどう有効に使うかが課題になってきます。
「時間コスト」意識の変え方についてご紹介しましょう。
「時間コスト」意識の変え方
月給を時給に換算してコストを計算してみる
正社員は時給で働いているわけではないので、時間をコストと考えることが難しくなりがちです。いったん、正社員の月給を日給で計算し直し、更に時給に換算してみましょう。
例として、月給30万円の社員について考えてみます。土日を除いて月に22日働くとして、日給は1万3,600円ほどです。1日8時間労働として、時給は1,700円ほどになります。
30人ほどの部署で2時間の全体会議があり、とくに何の成果もなく会議が終わったとしましょう。そのためにかかった時間コストは、単純に社員全員が同じ30万円の給料だとして考えると、10万2,000円にもなります。
コミュニケーションや意見交換と称して同様の会議を月に一回行っているとすると、年間で122万円もの損失になるのです。
仕事が遅くなるほどリソースがムダになると自覚する
会議と同様のことが、通常業務にもいえます。仕事をダラダラやればやるほど、時間というリソースが無駄になってしまうのです。
実際には、社員の仕事は単純に就業時間で換算するようなものではありませんが、1つの目安として時間給の考え方を取り入れると、時間的コストが見える化するでしょう。すると、時間というコストをいかに節約するかという視点と発想が生まれます。
長文メールは自分と相手のコストを奪うと肝に銘じる
個人でできる時間のコスト管理として一番実行しやすいのが、メールの文面を単純化することです。どこに要点があるのかわからない長文メールは、読む相手の時間を奪い、さらに自分の時間も、同様に奪われていることになります。
メールによる時間泥棒に気をつけましょう。
仕事には必ずタイムリミットをつける
「●月●日までにこれをやってほしい」といわれたとき、〆切を意識しながら仕事を進めるのは当然のことです。
時間コストを意識するなら、もう少しだけ工夫しましょう。「合計●時間で、この仕事をする」と決めてしまうのです。
そしてスケジュール帳に時間で区切って仕事を振り分けます。この日は2時間この仕事に充てられる、次の日は3時間充てられる……と振り分けて行けば、自分がどのくらい忙しいかも見えてくるはずです。
常に、「この仕事は何時間で終わるか」を予測する視点を身につけましょう。
出張の交通費はかかる時間もコストに入れて決める
出張の日程を組むとき、なるべく安い手段で移動しようとするのは正しいコスト管理です。しかし、行き過ぎてしまうと時間コストが相当失われてしまうときがあります。
例えば、飛行機で行けば2時間で済むところを、飛行機代がもったいないからと6時間かかる陸路を選んだとしましょう。すると、4時間のコストが無駄になります。
また、「少しでも安い経路を」とインターネット上で探している時間も、コストのうちと捉えるべきです。
相見積もりは検討する時間を意識して、サクッと決めるのも大事
どの業者に仕事を依頼するかを決めるとき、「一円でも安く」と思い、相見積もりを取って競争させるのはよくあることです。
しかし、検討し、値引き交渉をする時間のコストが、実際に値引きされる金額に見合わないと思われるときは、思い切ってすぐに決めてしまったほうがいいかもしれません。検討するなら、金額よりも信用できるかどうかを重視しましょう。
効率化にこだわりすぎて失敗することもある
時間をコストと捉えることはとても大事ですが、こだわりすぎると失敗することもあります。時間を優先させるあまり仕事の上がりが荒くなってしまうと差し戻しが発生し、結局は時間コストの大幅な損失につながるでしょう。
時間コスト管理のためには、「その仕事の目的は何か」を見失わないことが必要です。そして、時間が読めないうちはゆとりを持ったスケジュールを意識しましょう。
おわりに
時間コストを認識するには、時間をお金に換算してみるのが一番簡単な方法です。便宜的に自分の給料を時間換算したうえで、「この仕事は幾らでやるのか」を意識して行動してみましょう。
タイムリミットを設定すれば、メリハリが生まれて効率よく時間を使えるようになりますよ!
[最終更新日]2024/01/14
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