人事でお悩みの経営者へ必読コンテンツ
国土交通省の調査により、テレワークの制度を導入している企業は、短時間や低頻度を含めれば約半数の社員がテレワークを活用していることがわかりました。
一度導入すれば利用者がかなり多くなるであろうテレワークについて、導入のメリットとデメリットをお伝えします。
テレワークとは?
テレワークとは、インターネットなどを活用して、事務所や作業場といった仕事場の外で仕事をすることです。具体的には、在宅勤務、出先での資料作成、移動時間を利用しての業務メールや報告書作成などが挙げられます。
今でも、移動中にスマートフォンなどでメールをササッと済ませてしまう程度のテレワークを実践している社員はいることでしょう。
企業がテレワークを制度として導入すれば、もっと積極的に外で仕事をする社員が大幅に増えることが予想されます。テレワークを導入すると、どんなメリットがあり、またデメリットとなるのはどんなことなのかを解説していきましょう。
テレワークを導入するメリット
生産性が上がる
オフィスにいると、コミュニケーションと称して単なる無駄話に興じてしまったり、受けなくてもよい営業電話に対応したりしているうちに時間が過ぎ去っていくことが多々あります。
テレワークなら、周りに誰もおらず、電話もかかってこない環境で作業が可能です。すると集中力がアップするため、生産性が上がります。
通勤時間の節約
営業社員が出先で資料や報告書を作成することが許されれば、資料作りのためにわざわざ帰社する手間がありません。遠くから出勤しなければならない社員が週1日の在宅勤務を許されれば、往復の数時間をカットできます。
こうして、通勤時間が節約されるのです。
交通費の節約
通勤時間の節約に伴って、交通費も節約になります。
とくに遠くから出勤してくる社員が多い都心の企業にとっては、かなりのコスト削減になることでしょう。
オフィスコストの節約
テレワークを利用する社員が多ければ、空席が目立つようになるかもしれません。
思い切って自席を作らないフリーアドレス制にし、必要最低限のスペースだけを確保するようにすれば、オフィスコストの削減につながります。
人材雇用の拡大
テレワークを導入すると、遠方に住んでいて出勤が困難な人材や、育児中や介護中など自宅でしか勤務できない人材でも雇用できるようになります。
埋もれている優秀な人材を確保することにつながるでしょう。
離職防止
これから介護が始まる、育児が始まるという理由で離職を考えている社員がいても、テレワーク制度があれば在宅で働きつづけてもらえるかもしれません。
これにより、長く働いてくれている社員をつなぎとめることができ、新しく人材を育てるコストを省けます。
テレワークを導入するデメリット
コミュニケーション機会の減少
職場での他愛ないおしゃべりから重要なアイディアが生まれることがあります。また、部下の顔を見たとたんに依頼しなければないことを思い出したりといったこともあるかもしれません。
顔を合わせるコミュニケーションの機会が減少するぶん、チャットなどインターネットを通じた意思疎通を頻繁に行う必要があるでしょう。
仕事とプライベートのメリハリをつけにくい
在宅勤務をしていると、生活の場も仕事の場も同じ場所ということになります。
メリハリをつけにくく、ついだらけてしまう社員もいることでしょう。社員には自律性が求められます。
勤怠管理がしにくい
自宅でだらけてしまう社員がいる反面、夜中まで頑張りすぎてしまう社員もいることでしょう。
しかし、その姿は誰にも見えません。気がついたら過労状態ということになってしまいがちで、オフィスから離れると勤怠管理がしにくくなります。
管理職は、これまで以上に社員一人ひとりの仕事量を管理し、健康状態を損ねていないかコミュニケーションをとらなければなりません。
おわりに
テレワークを導入すると、通勤時間の節約や生産性向上、オフィス面でのコストカットにより、無駄な経費が省かれ業績が伸びる可能性が高まります。一方で、適切な勤怠管理のために管理職はこれまで以上のリーダー性を求められることも事実です。
各社員のリーダー性、自律性が不可欠になるとすれば、テレワークの導入は、単に社員の働き方を変えるだけではありません。社員の意識改革を根こそぎ変える経営戦略の1つともいえます。
まずは「導入しやすい部署で週に一度だけ」といった試用を繰り返し、自社に最適なテレワークのあり方を模索していきましょう。
[最終更新日]2017/06/27
以下のフォームにご入力いただくと、ダウンロード用URLを記載したメールをお送りします。また、会社のビジョンを実現するための具体的実践例と成功のコツが満載の「山元浩二のメールマガジン」を月2回お届けします!