人事でお悩みの経営者へ必読コンテンツ
在宅勤務をはじめ、レンタルオフィスなど会社以外の場所で勤務することを「リモートワーク」と呼び、今の時代の新しい働き方として注目を浴びています。
では、リモートワークを導入するメリットは、どんなところにあるのでしょうか。その課題とともに解説します。
リモートワークとは
リモートワークとは、会社以外の場所で仕事をすることが勤務とみなされる働き方です。他に「テレワーク」と呼ばれたり、自宅での作業に限る場合は「在宅勤務」と呼ばれたりします。
導入方法は、全社員に対して週に1日だけ認める、育休明けの社員に限り3ヶ月から半年といったまとまった期間で認めるなど、企業によってさまざまです。
多くはクラウドのサービスを使って会社とファイルを共有し、ミーティングはスカイプで行うなどして、会社で仕事をするのと同じように働けることが前提となります。インターネットサービスが普及し、充実した現代だからこそできる働き方といえるでしょう。
従業員にとってのリモートワークのメリット
通勤によるストレスがなくなる
都市部の通勤ラッシュは、社会人にとって精神的なストレスが高まる大きな要因です。なかには満員電車に耐え切れず、心を病んでしまう人もいます。
満員電車に乗るという大きなストレッサ―を取り除くことで、より快適な仕事環境を手に入れられます。
通勤時間の削減でプライベートな時間が増える
家から会社まで1時間かけて通っていたという人は、往復で2時間もの時間を手に入れられます。
プライベートな時間が増えることで、諦めていた趣味の実践や資格の取得にチャレンジする人もいることでしょう。
仕事の効率化
事務作業のなかには、誰からも電話やメールが来ない状態のほうがはかどる仕事がたくさんあります。
自宅で朝早くから働けば、驚くほど短時間で作業が終わる可能性もあるのです。コアタイムは社内外との打ち合わせに時間をかけることができ、効率的といえるでしょう。
育児と仕事の両立が可能
急に熱を出したり、ケガをしたりと、子どものアクシデントは予測不能です。在宅で働ければ、突発的なことにもすぐに対応できます。
何より家で一緒にいられるということは、親子ともに安心感が違います。
介護と仕事の両立が可能
高齢化社会が進み、親の介護のために辞めなければならない状況に追い込まれる「介護離職」が顕在化してきました。しかし、リモートワークが許されれば、介護と仕事の両立が可能になることも考えられます。
時間にゆとりができるぶん、より効率的な介護プランを勉強することもできるでしょう。
企業にとってのリモートワークのメリット
優秀な人材を確保しやすい
通勤距離に制限がないため、遠方に住んでいる人材の雇用が可能となります。
居住地の垣根を取り払えば、より優秀な人材の確保につながるでしょう。
求人のアピールポイントになる
リモートワークを導入すれば、求人情報にその旨を書き込むことができます。
より注目されるアピールポイントとなり、求人情報がより優秀な人材の目に留まる機会が増えるでしょう。
オフィスの省スペース化で賃料を抑えられる
完全にリモートワークとなる人が増えると、社内に席を用意する必要がなくなります。
省スペース化につながり、より小規模で賃料の安い物件へと引っ越しができるかもしれません。
交通費の削減
リモートワークを活用する社員が定期購入をやめると、社員の交通費が削減されます。
遠方から通う社員が多い都市部では、特に有効な経費削減策となるでしょう。
リモートワークの課題
コミュニケーションが取りにくくなる
社員がリモートワークを選べば、当然のことながら社内でのコミュニケーションの機会が減ります。雑談が新しいアイディアを生んでいたという会社にとっては痛手でしょう。
また、報連相がおろそかになる恐れもあります。チャットサービスを活用したり、定期的なスカイプ通話などで意識的に会話を増やす工夫をすることが大切です。
労働時間が把握しにくい
社内にいなければ、現在どこでどんな仕事をしているのかが掴みづらくなります。サボる社員を見つけづらくなることも問題ですが、知らぬ間に過労働になってしまうことも大きな問題です。
席に着いている時間を把握できるような仕組みを考えましょう。
評価がしにくい
コミュニケーションが取りづらく、労働時間も把握しにくければ、人事評価を下すことが難しくなります。リモートワークに対応した新たな評価制度作りが必要になるでしょう。
成果物のみならず、コミュニケーションを密に取ったり労働時間をきちんと報告したりといった方面でのアウトプットをきちんと評価する体制を整えることが大切です。
おわりに
リモートワークの導入は、育児や介護のために優秀な人材が辞めてしまうと頭を抱える現代の企業にこそ必要です。しかし、課題を把握せずに導入すると、今度は社員の管理が難しくなってしまった……と悩むことになりかねません。
リモートワーク特有の課題を解決する術を、人事評価制度にしっかり落とし込んでから導入しましょう。
自己管理やコミュニケーションといった項目を評価制度に盛り込めば、リモートワークでも仕事を円滑に進めることが重要なのだと、社員自身が気づくことができるはずです。
[最終更新日]2017/03/10
以下のフォームにご入力いただくと、ダウンロード用URLを記載したメールをお送りします。また、会社のビジョンを実現するための具体的実践例と成功のコツが満載の「山元浩二のメールマガジン」を月2回お届けします!