人事でお悩みの経営者へ必読コンテンツ
働き方改革や女性活躍推進のため、業務効率化を図ろうという企業は多いのはないでしょうか。しかし、これまで数々の改革に取り組んできた経営者なら実感しているように、何かをはじめようとすると必ず社内に抵抗が生まれます。
業務効率化を実施する前に、社内抵抗を減らして変革をスムーズに進めるためのチェンジマネジメントを実施しましょう。
急に業務の進め方を変えると社内で抵抗が生じる
人間は慣性の生き物です。慣れ親しんだものには愛着がわき、新しいものをいぶかしがる傾向があります。なかには、刷新を何より喜ぶ新しい物好きの人もいますが、かたくなに変化を拒む人は一定数います。
業務の進め方を急に変えようとすると、必ず社内で抵抗が生じることでしょう。変化を拒絶する社員の声は、他の社員のやる気をそぎ、社内の空気が悪くなります。
そのうち「会社の空気が悪くなったのは、社長が新しいことを始めたせいだ」などという言葉が聞かれ、せっかくの計画が頓挫してしまう……こんな結果を招かないよう、チェンジマネジメントが必要です。
チェンジマネジメントとは
チェンジマネジメントとは、1990年代に米国で生まれた取り組みです。BPR(業務プロセス改革)を成功させるために開発されました。
BPRがうまくいかないのは、社員たちの心理的側面による影響が大きいとして、以下の社員のモチベーションを上げるかが取り組みの主題となっています。
大胆な変革を浸透させるためには、リーダー陣が率先して社員に改革の狙いを浸透させることが大事です。
リーダーのどのような言葉が社員の心に響き、ネガティブな心情を変えていくのか。それを探るのがチェンジマネジメントのポイントといっていいでしょう。
業務効率化を実施する前にやるべき5個のチェンジマネジメント
目的をはっきりさせる
社員にとって、目の前の仕事のやり方が変わるだけであれば、「また違うことを覚えなければならないのか」「今のままでうまくいっているから、変える必要はない」という言葉が出てきて当然です。まずは、業務プロセスを変えることでどうなるのか、最終目的をはっきりさせる必要があります。
業務効率化の目的は、業績アップはもちろんのこと、社員を早く帰らせることができること、そのうえで受けられる仕事が増えれば社員の給料アップも可能なことです。子育てや介護のための時短勤務、報酬アップにつながる変革であることをはっきりさせましょう。
社内コミュニケーションを強化する
すぐに上司にかけあえる環境にあれば、社員が不安や不満を溜めこまずに済みます。会社への不満が水面下で高まってしまうのは、風通しの悪い会社だからこそです。
先に社内コミュニケーションを強化し、上下関係なく何でも相談できる土壌を整えておきましょう。
改革がもたらすメリットを説明する
「業務の効率化をはかる」と説明するだけでは、社員のモチベーションは上がりません。「業務が効率化されると、同じ給料でもっと多くの仕事をする羽目になるのでは」といぶかる社員が大半だからです。
業務効率化が経営者だけのメリットではなく、社員にとってもメリットとならなければ、ます社員は協力しないと思ってください。
改革の最終目的が社員全員のゆとりある働き方や給与アップであることを、きちんと説明しておきましょう。自分たちのために改革を行うのだという意識づけができます。
危機感を共有する
会社の置かれている現状を社員にありありと示し、危機感を共有しておくことも大事です。
多くの社員は、目の前の仕事が増えたり変わったりすることにストレスを感じがちですが、「今のままでは会社が危ない」と確実に認識すれば、変革せざるを得ないと納得します。
新しいことには必ず抵抗が生じると理解しておく
仕事に関わらず、誰でも新しいことを始めるときには不安がつきまといます。ましてたくさんの人が集まる会社ですから、変革にしり込みする人ばかりなのが当たり前と理解しておいた方がいいでしょう。
必ず抵抗が生ずると覚悟し、少しでも抵抗を和らげるための努力を重ねることが大事です。
おわりに
変革に際して社員の懸念を拭い去るためには、社長自らが変革への熱い思いを社員全員に伝えることが大事です。変革の最中には、あまりの変化に逃げ出したくなる社員も出てくることでしょう。
繰り返し変革の意義を説明し、こまめなかじ取りを意識してくださいね。
[最終更新日]2017/04/19
以下のフォームにご入力いただくと、ダウンロード用URLを記載したメールをお送りします。また、会社のビジョンを実現するための具体的実践例と成功のコツが満載の「山元浩二のメールマガジン」を月2回お届けします!