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「先輩、ウチの会社はブラックですか、ホワイトですか?」と後輩社員に聞かれたら、胸を張って「もちろん、ホワイト企業だよ」と答えたいものです。ブラック企業とホワイト企業の違いは、どこから来るのでしょうか。両者の特徴比較から、優良企業のあり方を考えます。
ホワイト企業、ブラック企業と区別されるのには理由がある
企業がホワイト企業、ブラック企業と区別されるのには、れっきとした理由があります。たんに「仕事がきつい」からブラックというわけではありませんし、「ラクできるから」ホワイト、というわけではありません。
両者の特徴を知れば、自社や応募を検討している会社にどちらの傾向があるのかがわかるようになります。ホワイト企業に入るためにも、また自分の会社をよりホワイトに近づけるためにも、根本的な違いを知っておきましょう。
ブラック企業の特徴
残業代が出ない
残業代が出ないのはれっきとした雇用契約違反です。平気で契約違反をおかす会社には、社員を大事にする姿勢が見えません。会社の慣習に染まってしまい、「ちょっとだけならサービス残業してやってもいいか」なんて甘く考えていませんか。社員が契約違反を許してしまっていると、際限なくルーズになっていきますよ。後輩にも悪い影響が出ます。
人の入れ替わりが激しい
毎月のように退職者がおり、「なんだか、いつも送別会をしているな」と気づくことはありませんか。働いて2~3年経ったら「ベテラン」なんて思われてしまうような会社も、ブラックの気質を持っています。
いつも求人がある
人の入れ替わりが激しいということは、慢性的に人材不足に陥っていて常に求人を行わなければならないということです。いつもサイトや求人誌の定位置に求人広告を載せている会社は要注意です。
根性論・精神論を掲げる
ブラック企業では、人材を育成するためのノウハウや効率的に仕事を進めるためのマニュアル、利益を獲得するためのスキル形成などが構築されていません。「契約は気合で取れる」「10回でも20回でも訪問して契約を勝ち取れ」などの根性論や精神論がまかり通っていたら気を付けましょうね。
セクハラ・パワハラ・モラハラが横行している
はたから見ると完全にハラスメントと思われるような行動も、社員みんながそれに慣れ切って麻痺してしまっているため、横行してしまっているのがブラック企業です。
仲間意識をはき違えている
仲間意識とは、一人ひとりがより大きく成長するためのものであり、仲間同士が足を引っ張り合うためのものではありません。しかしブラック企業では、グループの1人がミスをすると連帯責任を取らされたり、1人がノルマを達成しなければ他の仲間に残りのノルマがかぶせられたりと、仲間意識が悪い方向に利用されます。
ホワイト企業の特徴
契約通りの雇用が実行される
「8時間勤務、残業代あり、振替休あり」といった雇用契約書通りの働き方が実行されるのは、間違いなくホワイト企業です。一般的には、まだまだサービス残業や休日のサービス出金を余儀なくされている会社がたくさんあるからです。当たり前のようで難しいことを、実行してくれる会社に入りたいものですね。
福利厚生の利用率が高い
有給休暇、育児休暇、リフレッシュ休暇など、福利厚生が存在する企業はたくさんありますが、うまく社員が活用できているかといえば、かなり差があります。休暇を取りやすい雰囲気があり、フォロー体制がきちんと整っているホワイト企業では、福利厚生の利用率が高い傾向にあります。
就業規則をいつでも確認できる
病気やケガをしてしまったときなど、「この場合、お給料はどうなるんだっけ?」と、就業規則を確認したいときがあります。ホワイト企業では、最新の就業規則を各社員に配布しているか、わかりやすい場所に置いています。規則を確認させてももらえず「個々のケースによる」などと言われることなく、安心です。
社員の定着率が高い
ホワイト企業は社員を大事にする体制が整っているので、社員の定着率が高いのが特徴です。求人は、新卒採用以外はごくたまの欠員に対応する程度しか行われません。
個人の問題をみんなの問題にできる
ホワイト企業では正しい仲間意識が育っています。誰かが困難な仕事に立ち向かっているときには助け合いが生まれますし、急な病欠でもフォローし合うことができます。誰かが仕事のことでつまづいたらみんなで問題を共有し、解決に導くことが多いのではないでしょうか。
人材育成のための仕組みが整っている
ホワイト企業では新人研修やマニュアルの整備、スキルやノウハウの構築など、人材育成のための仕組みが整っています。昇進のためのステップアップ法も明確になっているため、社員のモチベーションが高まります。
現代社会に求められる優良企業のあり方
以上のようにブラック企業とホワイト企業の特徴を比較すると、人を大事にできる企業が優れた企業であることがわかります。現代社会に求められるのは、社員を大事に育てて人材の潜在能力を引き出すことで会社のパワーにできるような企業ではないでしょうか。
おわりに
「ウチの会社、ブラック企業の特徴に当てはまるところがあるな」と気づいたら、その問題点を解決することから始めてみましょう。ホワイト企業に近づくたびに、優秀な人材が集まり、かつ定着率の高い会社をつくることができますよ。社員一人ひとりの心がけだけではホワイト企業への生まれ変わりは実現しません。企業体質から、根本的な改革を!
[最終更新日]2018/05/09
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