人事評価制度設計に取り掛かる前にやってほしいこと:人事評価制度つくり推進の下地1

人事評価制度設計に取り掛かる前にやってほしいこと:人事評価制度つくり推進の下地1

さてさて、今回からお知らせしていたとおり、上記人事評価制度創り講座を開講したいと思います。

 

第1講座の今日は【人事評価制度創り推進の下地作り】と題して人事評価制度設計に取り掛かる前に是非やって欲しいことをお伝えしていきます。

 

まず押さえておいていただきたいのは

 1.評価制度
 2.給与制度
 3.昇進昇格制度
 4.教育・育成制度
 

この4つの制度が人事評価制度です。
具体的にはまず、1,2,3を作成し、この3つを運用していきながら教育・育成制度を確立していきます。

 

よって、1,2,3を設計していくことが人事評価制度設計ということになります。
まずは最初に設計のスケジュールを立てましょう。
通常の業務と同じでスケジュールがあるのとないのでは、進行のスピードや精度に影響が出てきます。

 

番号を振っているとおり
 1.評価制度
 2.給与制度
 3.昇進昇格制度 
の順番で設計していくのがベストです。
それは、評価制度が最も重要な核となる仕組みですし、一番大変で時間も掛かる部分だからです。
 
・・・他の理由もあるのですが、この講座ではできるだけシンプルに必要なことを中心に伝えて行きたいと思いますのでそれはまた別の機会にお話します。

 

ただし、経営計画や事業の方針が明確になってない企業は?評価制度に取りかかる前に明確にしておいてください。
早く人事評価制度を創って導入したい、という会社は社長の思いや大まかな方針を文書化するだけでもかまいません。
文書になっていないところでも社長の頭の中には会社の将来のビジョンがあるはずです。
全く方針が出てこない・・・ということろは経営計画や戦略勉強会に参加し明確にした後に人事評価制度創りにとりかかってください。
この順番を間違うと大変なことになります。

 

なぜなら、「人事評価制度の真の目的は経営計画を達成するための手段」だからです。方針や計画が明確になっていないと評価制度の核になる評価基準が創れません。

 

【人件費削減】や【リストラ】を目的に人事評価制度を導入しようとしている経営者の方は視点を変えてください。
人事評価制度は、
社員の育成⇒社員の成長⇒生産性の向上⇒会社の業績⇒経営目標の達成
というプロセスで組織の目標を達成していくのです。
総人件費(または一人当たり賃金)は上げていきますが、【人件費比率】を下げ【労働分配率】を改善するのです。
大事な部分なのでしつこく言いますが、人件費は上げることを目標とします。

 

次にスケジュールの期間の部分ですが、これもシンプルに説明します。
月に2回の打ち合わせで設計していくパターンの例です。
 1.評価制度
  職種ごとに評価基準を作成していきます。
  1職種に1〜1.5ヶ月の期間で作成します。
  例)営業、総務、企画 と3職種の評価基準が必要な企業は
    3〜4.5ヶ月となります。
    時間的に余裕があるところはじっくり作成して行った方がよいでしょう。
 
 2.給与制度
  5〜6回の打ち合わせが必要です。
  よって、2〜3ヶ月かけて作成します。
 
 3.昇進昇格制度
  これは、パターンがある程度決まってくるので2〜3回で作成。
  1〜1.5ヶ月で十分でしょう。
 
トータルで6ヶ月〜8ヶ月の設計スケジュールとなります。
 
当然、毎週打合せを行っていくという会社はこの半分の期間で作成できます。
ただし、中小零細企業は自社で作成する場合、日々の業務をこなしながらとなる上に次回打合せまでの作業もありまから毎週はちょっと負担が大きいと思います。

 

さて、あなたの会社の人事評価制度設計スケジュールはうまく組めましたか?
何ヶ月くらいになったでしょうか?
今日の講義はここまでです。

 

次回はそのスケジュールを誰にどのように社内で伝えていけば最も効果的かというお話になります。

 

「早く具体的な評価基準や給与制度の創り方を教えてよ」という方もいらっしゃいるかもしれませんが、推進スケジュール作成も大事な制度設計の一部です。
スケジュールとその社内への告知の方法によっては成果が出るまでの期間が全く変わってしまいます。

 

焦らずに焦らずに・・・。
では、次回をお楽しみに!!