中小企業の経営課題は何から手をつけるべきか?! ”目標達成の原則”に沿っていない中小企業

中小企業の経営課題は何から手をつけるべきか?! ”目標達成の原則”に沿っていない中小企業

メディアなどで賃上げの必要性が叫ばれているせいもあるのか、新規のお問い合わせやクライアント様が増えています。

しかし、こういった環境のときこそ、まわりの声に惑わされずに各企業正しい考え方と手順で「人事評価制度」も進めるべきです。最悪なのは、賃金制度のみをつくって昇給と同時に公開するパターンです。

このような手順で人事評価制度を導入してしまうと、
「優秀な人材から辞めていく」
「会社への不満が絶えない」
など、逆効果になってしまう可能性もあります。

こうした失敗がないよう、正しい考え方と手順で導入できる仕組みが「ビジョン実現型人事評価制度(R)」です。

人事評価制度導入の手順は、賃金制度の前に、「評価制度」とそのトライアルを行うこと。さらにその前に「経営計画」をつくることです。

すなわち、経営理念を定めることからスタートすることです。これは、私が700社以上のすべてのクライアント様で運用を推進しながら得た経験から断言できます。

『24年連続増収』を実現した仕組み

弊社、日本人事経営研究室は、今年度も業績は順調に推移し、【24年連続増収】となりました。

この原動力となっているのが「ビジョン実現型人事評価制度(R)」。なぜこのような成長が実現できたかというと、「ビジョン実現型人事評価制度(R)」が組織成長の原理原則だからです。

「ビジョン実現型人事評価制度(R)」で組織をマネジメントすることは、“目標達成の原則”どおりに経営することになります。“目標達成の原則”に沿って組織経営をしなければ生産性も上がらないし、成長もできません。

ところが、むしろ逆のとらえ方をし、誤った方法で組織を伸ばそうとする中小企業の社長が非常に多いです。この誤りを正し、正常な経営にすることで劇的に生産性が向上し、組織は成長しはじめます。

目標達成の原則

“目標達成の原則”というのは次の公式で表されます。

目標達成力 = 手順 × 人材力

目標を達成する力は「手順」と「人材の力」で決まります。つまり、2つの要素の掛け算で決まるので、どちらかが大きくなると目標を達成する力も大きく上がるということです。

さて、ここで質問です。「手順」と「人材力」、どちらが重要だと思いますか?

より重要で優先順位が高いのは「手順」です。しかし、「人材力」の方が業績への影響度が大きく重要だと考えてしまう中小企業の社長が非常に多いのが現実です。「手順」が優先かつ重要であるにもかかわらず、「人材力」を優先してしまうのは間違っています。

たとえば、
「人手が足りないから採用をしなければ」
「業績が上がらないのは社員のスキルの問題だ」
「人材が育たないのはそもそも優秀な人がいないからだ」
という考え方です。

その結果、採用や社員の教育に投資するといった対策をとってしまいがちです。こうしたやり方はたいへん非効率で、かけたお金はムダになってしまいます。組織の根本的な問題を解決することはできず、生産性も上げることはできません。

間違った考え方で危機に陥ってしまった中小企業の事例

上述したようなこの間違った考え方で対策をしても、組織が成長できないどころか、危機的状況に陥ってしまう場合もあります。

たとえば、人手不足なので新たな採用手法に大金を投資したが、1人も採用できずに赤字になってしまった。営業社員を営業研修にお金をかけて出したが、稼ぎ頭のいちばん優秀な営業マンが辞めてしまった。などといったことが中小企業ではよく起こります。

いずれも、「手順」より「人材」を優先してしまったことが招いてしまった結果です。本来優先すべきは、社内で効率化が図れないか、マニュアルや手順化、システムの導入などを検討する、優秀な営業マンのノウハウの標準化を図る、ということから手をつけるべきだったのです。

こういった間違いに陥らないためには、“目標達成の原則”はもちろん、中小企業に必要な組織の成長の原則がすべて盛り込まれた「ビジョン実現型人事評価制度(R)」の構築からスタートすることをおすすめします。

「手順」を優先すべきもう一つの理由

実は、「手順」にあたるマニュアルや業務の標準化を優先すべき理由がもう一つあります。それは、社長やリーダーがマネジメントできる範囲と人数が増えるということです。

属人的なマネジメントが多い中小企業では、部下育成や仕事の指導方法も各現場で属人的に行われています。各リーダーが部下一人ひとりに対して直接教えている、しかも、社員の育成はリーダー任せという状態です。

これに、業務マニュアルや仕事の手順書、必要な知識の一覧などを先に作成し、活用していくことで、より多くの部下に短時間で多くのことを指導することができます。

さらに、一度作成しておけば何度も再利用することができます。その結果、組織全体の生産性を劇的に向上させることができるのです。中小企業の“稼ぐ力”を高めるためにはこの順番を間違わないことです。

ビジョン実現型人事評価制度(R)」に組み込まれた、“戦略・アクションプラン”や“評価制度”が組織全体の稼ぐ力を高める「手順」にあたります。