今回は前回に引き続き、評価基準の4つの切り口
(1)会社方針・戦略に基づいた内容
(2)役職に基づいた内容
(3)部署の課題、改善点に基づいた内容
(4)現状やっている仕事に基づいた内容
のうち(3)についての考え方です。
これまでの、(1)または(2)の部分については、ある程度経営者だけで考えていってもよいと思いますが、(3)、(4)の部分については、社員の(特にリーダークラスの)に加わって考えてもらってもよいでしょう。
というか、社員の方に参加いただいたほうが評価の本来の目的【教育】へと結びつきやすいです。
なぜなら、評価基準創りの段階から社員(リーダー、評価する人)に参加してもらうことによって評価に対する意識付けができるからです。
また、自分たちで創った評価基準なのだからそれに基づいて仕事をしたり、指導を行ったりせざるを得なくなるというのもひとつのメリットとして上げられるでしょう。
ただし、社員に参加してもらうことによって確実に評価基準創りの進捗スピードは低下します。参加してもらったリーダーを教育しながら「あーでもない、こーでもない」と議論していくわけですから確実です。
まとめると
【パターン1】
<1>経営者による評価基準作成
<2>評価者の理解、教育、浸透、評価者研修
<3>全社員への公開
【パターン2】
≪1≫評価者参加による評価基準作成、理解、教育、浸透
≪2≫評価者研修
≪3≫全社員への公開
時間の関係で言うと
<1><≪1≫
<2>>≪2≫
<3>=≪3≫
となります。このどちらのパターンで行くかになりますが、会社の現状に合わせて選択して行っても良いでしょう。
話しを戻します。(3)はそれぞれの部署の課題、改善点を抽出、評価基準に盛り込むと言う作業になります。
まず、この『課題、改善点』は評価基準創りに社員が参加するかどうかに関わらず、現場の社員に洗い出してもらった方が良いでしょう。この時は、リーダーのみならず可能なら全員に考えてもらうと様々な業務上
の課題が出てきます。
もちろん、出てきた課題の中から評価基準に取り入れるべき事項、そうでない事項を選別する必要があります。
選別の基準は優先順位に尽きるでしょう。優先順位の付け方としては【緊急性】【重要度】【方針、戦略に含まれるか否か】といった判断基準でしょうか。
いかがですか?あなたの会社のそれぞれの部署の課題や改善点が見えてきましたか?・・・・・・といっても、まずは社員の方の課題の抽出がスタートです。
方法としては「あなたが考える仕事上の課題、改善したい点」「現状やれてないが本当はやりたい仕事、やらなければならないと思っている仕事」といった内容で社員に抽出してもらいます。
こうして出てきた情報は、たとえ評価基準作成のためでなくても経営者にとって役に立つ情報となるでしょう。
さあ!明日、早速実践してみましょう!!