「評価制度が中小企業のリーダー育成にピッタリな5つの理由」の第3回目です。
今日は中小企業にピッタリな理由その2『全社員に対して教育できる』をお届けします。
ちなみにピッタリな理由その1は『お金をかけずに継続できる』ということでした。自社で評価制度をきっちり運用していけば、
1)半永久的に継続でき
2)毎回効果測定が可能で
3)お金がかからない。
いかに評価制度が中小企業向きで、効果を期待することができる教育の仕組みかということがおわかりいただけたと思います。
さて、今日のお話しですが、ポイントはいたってシンプルです!
「評価制度があれば評価を通じて、毎回、全社員に対して教育を行える」というものです。
評価は毎回、全社員に対して行います。評価=部下(被評価者)の成長支援ですから、四半期ごとに評価を行っていけば、全社員に対して教育・指導を年4回行うということになります。
もちろん、評価の運用プロセス【評価⇒育成面談⇒成長目標・役割の設定⇒実践⇒】を通じて部下一人ひとりの成長を支援します。
毎回、評価のたびに大きな成果が見込めるわけではありませんが、こうして教育を確実に全社員に行っていくのです。組織の人材のレベルが上がらないわけがないと思いませんか?!
「評価制度はずっと行っている、上記の運用プロセスも実践しているのに人材成長につながらない」。
もし、そのような会社があれば、必ずどこかに原因があります。評価者の意識や運用プロセスの進め方等の実態を調査、分析し、早急に対策すべきです。
また、今回も7月30日発行[vol.73]でお伝えした「外部研修型」や「自社オリジナル研修型」等、他の教育方法との比較もしてみましょう。
「外部研修型」ようするに外部のセミナーや研修に社員を参加させる教育方法ですが、これは一度に全社員に対して行うのは不可能といわざるをえないでしょう。これを実現するためには会社を休みにして全員で研修を受講しなければなりません。現実的ではない会社が多いのではないでしょうか。
「自社オリジナル研修型」は自社オリジナルの教育プログラムをコンサルティング会社や研修会社にオーダーする方法です。こちらも管理職に対してとか、営業社員に対してとか一部の限定した社員に対して行うのが一般的です。全社員に対して行うとなると、接客研修やマナー研修といった幅広い内容になってしまって内容も成果も薄いものになってしまうでしょう。
このように直接研修を社員に対して実施する方法では、全社員に対して効果的な教育を行うのは無理と言わざるを得まん。
一方、評価制度は、毎回全社員に対して教育の機会を持つのです。しつこいようですが、その効果は一足飛びに得られるわけではありません。
しかし、評価を通じて、毎回、確実に全社員が1%でも0.5%でも成長し続けてくれれば大きな成果となって業績にも影響してくるのです。
ではまた次回。