業績給(成果給)とは - 賃金制度に取り入れるメリット・デメリットを解説

業績給(成果給)とは – 賃金制度に取り入れるメリット・デメリットを解説

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個人や部署の売上など、一定期間の成果を給与に反映させる業績給は、導入すれば社員のモチベーションを上げる効果があります。しかし同時に、さまざまな注意点もはらんでいることをご存じでしょうか。賃金制度に業績給を取り入れる時のメリットとデメリットを知り、上手な活用に役立てましょう。

業績給(成果給)とは

業績給とは、労働者個人、または部署・部門、中小企業であれば会社全体などの業績や成果に応じて支給される給与のことです。業績が振るわなかった時期には給与が下がり、業績がアップしたときには、給与もアップすることになります。

これまで、日本企業では年功序列型の賃金制度が主流でした。新卒入社、定年退職が当たり前だった頃はそれで十分でしたが、転職が当たり前の選択肢になった今の時代には、そぐわないとされています。そこで注目されているのが業績給です。

賃金制度には、業績給の他、年功序列を原則とする「年齢給」、職務遂行スキルに応じて給与をアップさせる「職能給」、職務内容に応じて給与を定める「職務給」などがあります。単一の制度を利用するのではなく、複数の賃金制度を組み合わせて運用するのが一般的です。

ただ、賃金制度の組み合わせ方や、どの制度にどの程度ウェイトを置くかについては、会社によって違います。ウェイトのかけ方一つで、社員のモチベーションが左右されることも珍しくありません。

業績給(成果給)のメリット・デメリット

業績給にはメリットもあればデメリットもあります。メリット、デメリットは、それぞれ以下の通りです。

業績給のメリット

業績給のメリットは、「業績が上がれば給与も上がる」という図式がわかりやすいため、社員のモチベーションが高まることです。モチベーションが高まれば成果も上がり、企業全体の業績に好影響があるでしょう。

とくに自分の頑張りがそのまま売上に結びつく営業部員などには、やる気を高める起爆剤となります。会社の業績が上向きの時であればあるほど、業績給は効果が出るでしょう。

業績給のデメリット

業績給のデメリットは、主に3つあります。1つめが、労働の種類によっては採用するのが難しい点です。業績に直接関係しない部署では、「自分の頑張りが業績アップに結びつく」という実感を得られません。

2つめが、採用の仕方によっては職場の空気を悪くする原因になりうることです。とくに個人間で競争させるような雰囲気を作ると、社員同士が切磋琢磨できる反面、協調性が育たない恐れがあります。また、「業績アップのため」と過重労働を誘発することにもなりかねません。

3つめが、不況時には社員のモチベーションアップになかなかつながらないことです。会社全体の業績が振るわない時期には、「頑張れば頑張るほど給与がアップする」というイメージを持つのは難しいでしょう。実際に、どんなに頑張っても業績が上がらなければ、社員はやる気をなくしてしまいます。

業績給(成果給)は基本給に組み込むのが一般的

業績給は、賞与や臨時給与として支給するのではなく、基本給に組み込むのが一般的です。基本給とは、一ヶ月の賃金から、通勤手当や家族手当などの諸手当や時間外労働における割増賃金を抜いた給与額を指します。

厚生労働省の資料では、基本給の内容は以下のようになっています。業績給の他、年齢給や勤続給、職能給、職務給についても、基本給に割り振られます。なお、賃金の種類ごとの呼称については、企業によってさまざまです。

参考:日本の一般的な賃金制度 | 厚生労働省

「仕事給」で評価する賃金制度のつくり方

以上のように、業績給にはメリットがありますが、デメリットも複数あります。単純に「成果が上がれば給与も上がる」という図式を採用するだけでは、この不況時においてはあまりメリットがないかもしれません。

そこで私は、業績給ではなく、「仕事給」で評価を行うことをおすすめしています。個人が挙げた業績や成果のみにとどまらず、社員としての成長度合いも含めた評価結果に応じて給与を決定するのです。

基本給のうち、評価結果に応じて変動する給与を「仕事給」、固定された部分の給与を「本給」とし、この2つでシンプルに運用します。人事部において給与決定のための複雑な計算が不要になるうえ、社員にとってもわかりやすい給与体系です。「本給」「仕事給」の主な内容は、以下の通りです。

本給

本給は、1年に1回昇給する、固定的な性格の給与です。また、昇格、降格した場合には、金額が変わる可能性があります。

昇給のタイミングは、会社の決算期に合わせるのがベストです。新入社員が入ってくるのが4月のため、4月に昇給を行う会社もありますが、決算期が3月でなければ、給与改定しやすい時期にずらすのも一案です。

仕事給

仕事給の運用については、あらかじめ詳細な仕組みを作らなければなりません。評価結果をダイレクトに反映させますが、反映させた結果、上司よりも部下の総給与額が多くなってしまう恐れもあるためです。とくに管理職は時間外労働における割増賃金がつきません。上位職の職務貢献度がきちんと反映されるよう、役職手当についても考慮した上で賃金体系を決めましょう。

仕事給は、人事考課があるたびに評価を反映させます。人事考課が頻繁であるほど社員のモチベーションは上がりますが、人事部が忙しくなります。バランスを考えながら運用しましょう。

本給と仕事給の運用方法について、詳しくは以下の記事をご覧ください。
中小企業の基本給の決め方、本給と仕事給の比率が重要!

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仕事給の運用は、以下の書籍でより詳しく解説しています。
小さな会社の〈人を育てる〉賃金制度のつくり方 「やる気のある社員」が辞めない給与・賞与の決め方・変え方

小さな会社の〈人を育てる〉賃金制度のつくり方

おわりに

現代日本において、年功序列型の賃金制度だけを採用するのは無理があります。だからといって、業績給にウェイトを置いた給与体系も難しいのも事実です。社員の評価は、数字に見える業績だけでは決められません。職能や勤務態度、会社の理念理解など、トータルで評価を行い、その結果を給与に反映させるのが、モチベーションアップのコツといえます。仕事給を使って、真の意味で社員のやる気を高めていきましょう。

ただ、仕事給の運用については制度が整っていないと、導入しても社員のモチベーションが下がるなど逆効果になる恐れがあるので、「ビジョン実現型人事評価制度®」の仕組みを先に構築・運用しましょう。

「ビジョン実現型人事評価制度®」の考え方や作り方は以下の記事で詳しく解説しています。

ビジョン実現型人事評価制度®・経営計画書の作り方総まとめ

この記事を監修した人

代表取締役山元 浩二

経営計画と人事評価制度を連動させた組織成長の仕組みづくりコンサルタント。
10年間を費やし、1,000社以上の経営計画と人事制度を研究。双方を連動させた「ビジョン実現型人事評価制度®」を480社超の運用を通じて開発、オンリーワンのコンサルティングスタイルを確立した。
中小企業の現場を知り尽くしたコンサルティングを展開、 “94.1%”という高い社員納得度を獲得するともにマネジメント層を強化し、多くの支援先の生産性を高め、成長し続ける組織へと導く。その圧倒的な運用実績を頼りに全国の経営者からオファーが殺到している。
自社組織も経営計画にそった成長戦略を描き果敢に挑戦、創業以来19期連続増収を続け、業界の注目を集めている。
著書に『小さな会社は経営計画で人を育てなさい!』(あさ出版)、『小さな会社の人を育てる賃金制度のつくり方』(日本実業出版社)などがある。2020年2月14日に15刷のロングセラーを記録した著書の改訂版である『【改訂新版】3ステップでできる!小さな会社の人を育てる人事評価制度のつくり方』(あさ出版)を出版。累計14万部を突破し、多くの経営者から注目を集めている。
1966年、福岡県飯塚市生まれ。

個人ブログ:https://jinjiseido.co.jp/blog/

日本人事経営研究室は仕事創造型人材を育て、成長し続ける強い企業づくりをサポートします

私たち日本人事経営研究室は、"人間成長支援"をミッションとし、
中小企業の持続的成長をサポートしています。
「人材」ではなく「人間」としているのには、こだわりがあります。
それは、会社の中で仕事ができる「人材」ではなく、仕事を通じて地域や環境、社会に貢献できる「人間」を育てる事を目指しているからです。
日本人事経営研究室では、そのために必要な「人」に関するサービスや情報を提供しています。

日本人事経営研究室 代表取締役 山元浩二氏

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