日本人事経営研究室株式会社
代表取締役
山元 浩二(やまもと こうじ)
1966 年、福岡県生まれ。
10 年間を費やし、1000 社以上の人事制度を研究。理念とビジョンを実現
するための人材を育成する「ビジョン実現型経営計画®」を開発、独自の理論
をコンサルティングで展開する。
「経営計画」と「人事評価制度」の設計・
導入から運用まで支援するスタイルが特徴で、社員の納得度が9割を超えるなど、経営者と社員双方の満足度が極めて高いコンサルティングを実現。
その驚異的な運用実績が評判を呼び、人材育成や組織づくりに悩む中小企
業からオファーが殺到、430 社超のコンサルティング導入実績を誇る。
著書に『図解3 ステップでできる! 小さな会社の人を育てる人事評価制度
のつくり方』(あさ出版)『改訂版 小さな会社は人事評価制度で人を育てな
さい!』(KADOKAWA)などがあり、ビジネス実務書では類を見ない累計
10 万部超のベストセラー著者でもある。
立案方法が難しく、つくるだけでもひと苦労だった戦略が準備されているので、選ぶだけで戦略がそろい、経営計画を実践に結びつけやすくしました。
中小企業で「経営計画」を実践し、成果を出すための運用手法は共有です。これを「経営計画」を運用するPDCAサイクルとしてまとめ、その手法を具体的に解説しました。
「経営計画」を将来の会社を支える人材づくりの仕組みととらえ、その方法を詳しく解説しました。
今、「働き方改革」ということばを新聞やテレビで目にしない日はありません。
しかし、多くの報道は大企業を中心としたもので、中小企業での取組みは遅れているのが現状です。
では、「働き方改革」のゴールはいったい何でしょう。
一言でいうと、生産性の向上です。
その生産性を上げるために、中小企業でいちばん先に取り組むべきものが「経営計画」の作成と実践です。
「経営」を「計画」し、PDCAをまわしながら計画的に推進することであなたの会社の生産性、すなわち社員一人当たりの稼ぎ高を高めることができるのです。
ところが、「経営計画」の必要性と効果はわかっていながら、作成、実践し、業績までつなげられている会社はそう多くはありません。
今すぐ手をつけなければ、会社の業績が下がるということはありません。
「経営計画に取り組もうとすると、頭と時間と労力がとてつもなくかかる」そうお考えの方もいらっしゃるかも知れません。
「まして、計画的に推進、成果を得るレベルまで行くのはさらに大変だ」と、しりごみしてしまう人もいるかも知れません。
本書は、このような中小企業の課題を解決できるこれまでにない実践本です。
「経営計画」に盛り込むべき要素とその作成の手順を10のステップでわかりやすく解説しています。
とくに、中小企業にとって立案が困難で時間がかかる「戦略」をあらかじめラインナップしていますので、“30分”で自社の戦略が完成します。
また、筆者が400社を越える中小企業で実践した体験をもとに確立した「経営計画」で成果を出すための運用手法を三つのPDCAサイクルとしてまとめ、その推進方法を具体的にご紹介します。
これを実行することによって、「経営計画」が達成できるレベルに全社員が成長し、目標を達成しながら組織全体の付加価値、すなわち生産性をアップさせることができるのです。
さらにスピーディーに結果に結びつけていただくために、「経営計画」の作成と運用に必要なフォーマットの入ったCD-ROMもついています。
あとは、あなたの決意と実行あるのみです。
はじめに
本書活用の手引き
付録CD-ROMの使い方
現在、中小企業で「経営計画」を作成しているところは増加しているといわれています。ある機関の調査結果ではおよそ4割が「経営計画」を作成しているそうです。
ですが、「経営計画」を「経営」の実践に活用することができている会社は、ごくごくわずかであるというのが私の実感です。
おそらく、「実践に活かすことができている」中小企業は5%未満でしょう。
なぜでしょうか?
私は、仕事がら多くの「経営計画」に関する書籍を読んだり、自ら研修に参加したりしてきましたが、その内容はすべて「経営計画」の〝つくり方〟を教えるものでした。
一方、「経営計画」の〝実践方法〟や〝活かし方〟、〝成果の出し方〟について具体的に教えてくれる書籍や研修は一つもありませんでした。
これが、中小企業が「経営計画」を経営に活かせていない大きな原因の一つだと考えています。
つまり、「経営計画」の活かし方を学ぶ場がないため、せっかくつくった「経営計画」を〝実践〟できていない中小企業が多いのです。
中小企業の社長の多くは社長になってから経営を学びます。「経営計画」を活用した会社の運営は、ある一定規模以上に会社を成長させるための効果的な経営管理手法です。ほとんどの方が手さぐりの状態で経営をしながら会社を成長させていくなかで、「経営計画」の存在と効果を知り、その必要性を実感します。
こうして社長は、書店に行って「経営計画」に関する本を買い込み、熟読し、作成に取り組みます。
インターネットで無料で手に入る書式をダウンロードし、作成する人もいるかもしれません。経営者向けの研修に参加して学び、作成したという経験をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。
「経営計画」は、作成だけで多くの時間と労力を要します。頭もお金もたくさん使います。その結果、「経営計画」の完成がゴールとなってしまいます。実践・運用を重視して会社を動かすことができているところは少なく、文字通り「経営」の「計画」だけで終わる会社が圧倒的多数です。
しかも、前述のように「経営計画」に関する書籍やセミナーは、実践や成果を得るまでの方法は教えてくれません。
そうすると、本来〝成果〟を出すために〝作成〟する「経営計画」が、〝実践〟されない、あるいは正しく〝実践〟されないのですから、とうてい成果を期待することはできないでしょう。本来「経営計画」は、次の四つのステップを経なければ成果にはつながりません。
〈ステップ1〉「経営計画」が必要だと実感する
↓
〈ステップ2〉「経営計画」を作成する
↓
〈ステップ3〉「経営計画」を実践する
↓
〈ステップ4〉業績、成果につながる
ところが、多くの会社は、〈ステップ2〉「経営計画」を作成するでストップしてしまい、〈ステップ3〉へ進めないのです。せっかくつくった「経営計画」が活かされていない非常にもったいない状況です。このような現状を打開するために、すぐにつくれて成果が出やすい「経営計画」を作成することで、〈ステップ3〉「経営計画」を実践するに進み、〈ステップ4〉業績、成果につなげる。これが本書の目的です。
私は16年間のコンサルティング活動を通じて、中小企業が「経営計画」を業績向上に直結させるためのポイントは共通であることを発見しました。そして実践と検証を通じて確信し、これを「ビジョン実践型経営計画」として体系化し、まとめました。
本書は、これまでになかった「経営計画」を結果に結びつける「実践書」です。そのための〝実践〟内容を具体的かつシンプルにわかりやすくお伝えしていきます。
ぜひ、これからご紹介していく「ビジョン実現型経営計画®」をそのまま、そして徹底して実践していきましょう。それによって、あなたの会社が大きな成長を得られることをお約束します。