中小企業が “人手不足” を解消する3つのポイント ~〇〇化からが正しい順番 ~

中小企業が “人手不足” を解消する3つのポイント ~〇〇化からが正しい順番 ~

ここ最近、中小企業も業績が伸びているところが多くなってきました。しかし、売上や利益が増えるのはよいのですが、社長自身が直接業務に対応せざるをえない状態で忙しいというのが多くの中小企業の実態です。

その結果、社長が目の前の仕事に振り回されてしまい、将来の成長に向けた戦略や新規事業を考える余裕がなく、組織は発展しないという悪循環に陥ってしまいます。こうならないためには、人手不足対策が必要なのですが、「人手が足りないから即採用!」と動くのは、中小企業には間違った方法です。

中小企業が “人手不足” を解消するには、次の3つのステップを実行する必要があります。
1.今いる社員の力を引き出す
2.若手が成長できる環境づくり
3.採用に取り組む

今回はそれぞれ、具体的にどう進めればよいかお話ししましょう。

1.今いる社員の力を引き出す

「今いる社員の力を引き出す」ために具体的に何を進めるべきかそれは、“手順化、マニュアル化”です。一般的に、中小企業はほとんどの仕事が属人化されています。これを改善できるのが手順化、マニュアル化です。

社員数10人以上の会社であれば、社員を1人採用するより生産性は確実に上がります。これは、24年間、中小企業の組織改革に関わってきた私の実体験から断言できます。

たとえば、“手順化、マニュアル化”によって社員1人当たりの仕事をこなす量と質が10%アップしたとしましょう。(実際、中小企業ではこれ以上の生産性アップは十分可能です)

社員1人の力量を10パワーだったとすると、
10パワー×10人=100
だったものが
11パワー×10人=110
と、組織の総合パワーも10%上がります。

その結果、今の社員の実力の人材を1人採用できたのと同じことになります。

ところが、中小企業では、10パワーを持った人を1人採用することが非常に困難なのです。

採用コストはかかりますし、決まるまでに何カ月かかるかもわかりません。採用できたとしても、中小企業に優秀な人は来てくれませんし、新人には仕事を教えなければならず、教える側の労力もかかりますし、新人教育用のマニュアルや研修体制も整ったところは少ないでしょう。

圧倒的に前者の方が効果的なのはおわかりでしょう。しかし、頭ではわかっていても経験がなければなかなかできないんですよね。

2. 若手が成長できる環境づくり

若手が成長できる環境は、ズバリ、「経営計画」「評価制度」「賃金制度」の3つで実現します。

この3つを構築することで、次の3つを全社員が持てるようになります。

  • 1)成長実感
  • 2)成長目標
  • 3)将来年収

1)成長実感
評価を定期的に行うことで、自分がどれだけ成長できたのかわかるようになります。これから成長するためにはどうすればよいのかもわかります。

2)成長目標
本人に求められる仕事だけではなく、上位職に求められる仕事レベルも明示することで、たとえば「3年後、課長を目標にとし、○○の知識とスキルを身に着け、○○な仕事レベルになる」という具体的な目標を持つことができます。

3)将来年収
たとえば、2)の事例の社員が、課長になった時の月額給与や賞与、年収が賃金制度があれば具体的にイメージできます。

いかがでしょうか。これらが明確になった組織とそうではない組織、どちらの社員のモチベーションが高いでしょうか?

もちろん、前者です。しかも、「若手が成長できる環境」としましたが、実は全社員のモチベーションが上がります。

そして、
1) 2) 3)の3つが明確な組織
⇒“全社員が成長意欲と働きがいをもって日々仕事に取り組む”
3つがわからない組織
⇒“ただただやるべき仕事、指示された仕事に日々取り組む”
どちらの組織が生産性が高いでしょうか?

もちろん、前者です。全社員の生産性が高まれば、新たな人材を獲得するより比べものにならないくらいの生産性を上げてくれるようになります。

これは、私たちが「ビジョン実現型人事評価制度(R)」をクライアント様で運用、実証済みです。

3. 採用に取り組む

ここまでのステップを実行すれば、社員の力を引き出す“手順化、マニュアル化”に取り組み、「経営計画」「評価制度」「賃金制度」の3つができている状態となっているはずです。ここまで準備ができてはじめて採用に取り組むことができます。

そして、採用時のポイントは、これらの仕組みがあるということを応募者にしっかり伝える点です。

こうすることで、2つめのステップでお伝えしたように、あなたの会社に入社すれば、“成長実感”が得られ、“成長目標”と“将来年収”を具体的に持つことができる会社だということがわかります。

その結果、将来の目標をもった成長意欲が高い社員を採用することができます。これらを一気に確立できるのが「ビジョン実現型人事評価制度(R)」です。しかも、理論上の話ではなく、私たちがクライアント様で運用、実証済みです。

小さな会社の人を育てる人事評価制度のつくり方 セミナー」でその全容を学んで、取り組みをスタートさせてください。