企業におけるクレドとは?導入するメリットと導入方法を解説
“本記事では、以下のような読者の皆様の疑問にお答えします。
- 最近よく聞く「クレド」ってなに?
- クレドの作り方がよく分からない
- クレドを浸透させるためにはどうすればいい?
さて、この記事をご覧の皆さんは「クレド」という言葉をご存じでしょうか? 近年ではジョンソンエンドジョンソンやリッツカールトンなどの有名企業も掲げているクレドですが、なんとなくの理解で留めてしまっている方、どんな効果があるか分からないという方も多いのではないでしょうか。
クレドとは、簡単に言うとその企業が持つ理念や信条のことです。経営マネジメントにおいて近年はクレドの重要性が再認識されており、行動方針やミッションなどと共に活用されています。
それでは、以下でクレドの概要やクレドを導入するメリット、クレドの導入・運用方法についてご紹介して参ります。まず初めに、本記事の簡単な概要をご覧下さい。
- クレドとは「企業全体で心がけるべき信条や理念」のこと
- クレドを導入することで企業全体の意識改革・モチベーションアップを狙える
- なるべく具体的かつ広い目線のクレドを作るべき
本記事ではこのような内容についてご説明します。クレドについて認識を深め、今後のかじ取りの参考にして行きましょう。
企業におけるクレドとは?
では、改めて企業におけるクレドとはいったいどのような意味合いを持つのかご紹介します。
クレド(Credo)とは、元々は「信条」「志」「約束」を意味するラテン語が転じ、「企業の持つ理念や信条を文言にしたもの」という意味を持つようになった言葉です。
しばしば企業理念や経営理念、ミッションなどと混同して使われることの多い言葉ですが、企業理念や経営理念よりも具体的、かつミッションよりも抽象的なものとして扱われることが多いようです。
クレドはコンプライアンス遵守の考えが広まったバブル崩壊後に海外企業から輸入された概念です。クレドを導入することで企業全体の方向性をより具体的に出来、長期的な企業の成長を見込めるようになるでしょう。
企業がクレドを導入するメリット
企業がクレドを導入することで享受できるメリットは、大きく分けて3つとされています。
従業員の持つ意識の改革
クレドを作成・導入することで、会社の進む今後の方向性やビジョンが改めて明らかになり、社員の持つ意識が変革することが期待されます。これにより、新たな人材の台頭や社風の改善などが見込めるでしょう。
長期的な視点の人材育成
クレドを浸透させることで、社員が今後進むべき道筋を明確にし、企業の行動基準などを共有出来るようになります。これにより、従業員研修などの単発的なものとは異なった深いレイヤーでの教育が可能となり、長期的な人材育成の手段となり得ます。
社内のモチベーションアップ
より明確な行動基準や経営理念を知ることで、従業員は自ら目標を作れるようになります。これによってより生き生きと労働出来るようになり、自然と社内のモチベーションアップを狙えるでしょう。
クレドの導入方法
では、クレドはどのように導入すればいいのでしょうか。
まず初めに、各部署から代表者を出し、経営理念なども加味しながらどのようなクレドを作るべきか議論します。このとき、ひとつの目線からではなく多角的な視点で企業を見ることでより完成度の高いクレドが作れるでしょう。
その後、上がった意見を元にしてアンケート調査などを行い、従業員の意向を取り入れながらディテールを詰めて行きます。この段階を踏むことで、従業員にも組織の一員としての自覚が芽生え、よりスムーズにクレドが浸透するでしょう。
そして最後に、クレドを明文化し社内へと通達します。このとき、必ず従業員全員に伝わるよう徹底しましょう。内容を具体的かつ身近なものとすることで、従業員に伝わりやすくなります。場合によって、クレドが書かれたクレドカードを製作し配布しても良いでしょう。
クレドは作成して終わりではなく、浸透させることが重要
どんなに苦心してクレドを作ったところで、従業員に浸透しなければ意味がありません。クレドを浸透させるためには、作成した後にもいくつか施策を実施しなければならないのです。
よく取られる手法としては、先述したようにクレドカードを作成し朝礼などで毎朝復唱する方法が見られます。世間的に思われている以上に毎朝の復唱は効率的だとされており、効果の見込めるかつ手軽な手段としてポピュラーなようです。
また、社外への浸透のためにホームページやパンフレットへの掲載を行う企業も多く見られます。
おわりに
本記事では、企業におけるクレドについて概要やメリット、導入の流れについてご紹介しました。クレドを効果的に導入することで、企業理念や経営理念などがよりハッキリとし大きなシナジーを見込めます。皆さんもクレドの導入を検討してみてはいかがでしょうか。”