不明確な評価基準は人事評価の不満の元、離職者が多い時に見直すべきポイント
- 社内で人事評価に不満が出ている
- 最近離職者が多くて人手不足……
- どうすれば公正公平な人事評価制度が作れるの?
本稿では、こういった疑問にお答えします。
特に経営者や社内の人事担当にとって、どのように社員を人事評価していくかは悩みの種の1つでしょう。特に、何かしらの不満が出ていると分かってしまった時などは、いったいどのように対処していいか分からないという方も多いはず。
そこで今回は、人事評価に対する不満の原因や、それに対する対処法などをご説明していきます。社員の不満を真摯に受け止め、良い組織作りの糧にしましょう!
まず結論から言ってしまうと、本記事では以下のような内容を取り上げます。
- 人事評価に不満が出るのは不明確な評価基準のせい
- 社員の不満は逆転の発想でプラスに捉える
- 離職者が多い時には会社のビジョンを見直す
- 人事評価に満足しているときは何も言われない
人事評価に不満を抱く一番の理由は「不明確な評価基準」
では手初めに、なぜ人事評価に対して不満を持つ社員が出てきてしまうのかを考えてみましょう。
人事評価に社員が不満を持つ理由として一番大きいのは、「評価基準があいまいだから」だとされています。
評価基準が明文化され絶対的な評価を下されているのであれば、社員は評価を向上させるべく、評価基準を参考にして自助努力することが出来ます。
ですが、評価基準そのものがあいまいでは、社員はどのように努力すればいいのか分からずに実力を伸ばすことが難しくなってしまいます。これでは社員の持つ向上欲求やモチベーションが削がれ、不満を持ってしまいかねません。
また、そもそも評価者たるリーダーが評価基準に不満を持ってしまっていてはどうしようもありません。「人事評価は会社の将来を左右する重要な任務だ」ということを社内に浸透させ、徹底的に将来のビジョンなどを伝えていくようにしましょう。
社員の不満をプラスに捉える考え方
では、今出てきてしまっている社員の不満を無視し、評価基準を見直しさえすれば良いのでしょうか?
その答えは「NO」です。
普段の業務がクライアントを相手にする商売だとすれば、人事評価は「社員を相手にする商売」と捉えて差し支えありません。つまり、「社員の声は人事評価にとってお客様の声も同然」なのです。
社員の声を真摯に受け止めることで、水面下でくすぶっていた不満や課題が浮き彫りになり、具体的な対策を組むことが出来るようになるでしょう。
なかなか経営者や人事担当のみでは、効率的な人事評価基準を設けることは出来ません。その声をプラスに捉え、「社員の不満は会社の成長のために必要な声なのだ」と認識を変えてしまえば、自ずと評価基準の見直すべきポイントも見えてくるのではないでしょうか。
離職者が多い時に見直すポイント
では、離職者が多い場合に見直すべき評価基準のポイントとはいったいどのようなものでしょうか。それはひとえに、「会社のビジョンを取り入れられたものであるか」という一点に尽きるでしょう。
優秀な人材であればあるほど、自身の成長を促し、実力を認めてくれるような会社に勤めたいと考えています。将来的なビジョンに向けた評価を下してくれない会社には、優秀な人材はやがて愛想をつかしてしまうと考えられるのではないでしょうか。
将来的なビジョンを叶えるため、人事評価は非常に重要な役割を持っています。評価は社員のモチベーションをいかようにも操れるということを忘れないようにしましょう。
もし離職者が多いと感じてしまったら、まずは社員の不満などをヒアリングしつつ、会社のビジョンと評価基準とが合致しているかを再確認してみると良いかもしれません。
人事評価に不満が出るのは当たり前
しかし、やはり人間は不満を持ってしまう生き物です。どんなに良い評価基準を設けたところで、どうしても不満を感じてしまう社員は一定数いると思っておいたほうが良いでしょう。
特に、新しい人事評価基準を取り入れたときなどはその傾向は顕著です。ですが、そこに屈してしまっては何の変化も成長も無く、そこでイノベーションは終わってしまうのです。
「不満が出るのは当たり前」の精神で、その不満や要望に屈せず最後まで人事評価の改善や導入を行っていきましょう。中途半端に運用してしまったり、導入・改善を断念してしまっては全てが水の泡なのですから。
おわりに
今回は人事評価に対する社員の不満について、その原因や改善方法などをご紹介しました。
人事評価というのは、花形業務である営業や目に見える実績を得られる生産職などとは違い、なかなかポジティブな評価を得にくい業務です。むしろ疎まれ、マイナスの意見や発言を受けることも多いでしょう。
しかし、会社のビジョンを叶え、成長を目指すためには確固たる人事評価が必須です。心が折れそうになる時もあるでしょうが、覚悟と自信を持って人事評価基準の改善につなげて下さい。